日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ヘンダーソン(Thomas Henderson)
へんだーそん
Thomas Henderson
(1798―1844)
イギリスの天文学者。恒星の年周視差の検出者。スコットランドのダンディーに生まれる。1819年法律を修め、法律顧問を務めるかたわら趣味で天体観測や天文計算を行い続ける。学界に知遇を得て、1831年喜望峰のドミニカ天文台長に抜擢(ばってき)されたが健康を害し、約2年間で辞任。1834年エジンバラ大学数学教授兼カルトンヒル天文台台長に任命される。喜望峰時代に行ったケンタウルス座α(アルファ)星の赤緯の年周変化をエジンバラで計算した結果、問題の年周視差を1.16秒角(現在値0.760秒角)と発表した(1839)。この視差の検出はベッセルに次ぎ2番目である。
[島村福太郎]
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