ヘンダーソン(Arthur Henderson)(読み)へんだーそん(英語表記)Arthur Henderson

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ヘンダーソン(Arthur Henderson)
へんだーそん
Arthur Henderson
(1863―1935)

イギリスの政治家。鋳鉄工として働き、鋳鉄工組合での活動を経て、1903年労働代表委員会(後の労働党)の下院議員となった。1911年労働党の書記長就任、第一次世界大戦期に労働党をも含めての挙国内閣がつくられた際に政府に入り、商務相、主計長官を歴任、首相ロイド・ジョージのもとでの少人数の戦時内閣一員ともなった。1917年、計画されていた国際社会主義者会議への出席を内閣に拒まれたために辞任以後は労働党の強化に力を注いだ。1924年のマクドナルド内閣では内相、1929年からの同内閣では外相を務めた。1931年マクドナルドらが保守党と結んで挙国一致内閣をつくったのち、それに反対する労働党を率いたが、同年の選挙で自らも落選した。1934年ノーベル平和賞受賞。

[木畑洋一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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