ヘルメシアナクス(読み)へるめしあなくす(英語表記)Hermesianax

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘルメシアナクス」の意味・わかりやすい解説

ヘルメシアナクス
へるめしあなくす
Hermesianax

生没年未詳。古代ギリシア詩人コロフォン出身。紀元前300年ごろに活躍し、アレクサンドリア時代の詩の先駆者一人。アンティマコスの『リューデー』に倣い、自分の恋人の名を表題にした『レオンティオン』が代表作。いくつかの悲恋物語をエレゲイアにまとめた小詩の集成らしいが、断片しか伝わらない。難解語を多用し、縁起譚(たん)を偏好する特徴は、後世の詩人にも例外なく認められるが、すでにこの作品にはっきり現れている。

[伊藤照夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘルメシアナクス」の意味・わかりやすい解説

ヘルメシアナクス
Hermēsianax

[生]前320頃.コロフォン
[没]?
ギリシアのエレゲイア詩人。アレクサンドリア時代文学の先駆者の一人。太古からの悲恋物語を歌って恋人の名を冠したエレゲイア詩集『レオンチオン』 Leontion (3巻) により名をなした。これは断片のみ現存

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