ヘゲモニー政党制(読み)ヘゲモニーせいとうせい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘゲモニー政党制」の意味・わかりやすい解説

ヘゲモニー政党制
ヘゲモニーせいとうせい

複数政党の存在は認められるが,あくまで支配政党の周辺を忠実に回る衛星政党や二次的政党としての存在にすぎず,真の反対勢力となることができない政党制イタリアの政治学者ジョバンニ・サルトリが分類した政党制の一つ。サルトリは政党制を政党間の競合性の有無で分類し,非競合的な政党制として,一党制(→一党独裁)とヘゲモニー政党制をあげた。ヘゲモニー政党制が,形式的だが複数政党制をとるのは,国民各層の不満を吸収したり,不満分子の存在を探知するためである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android