ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘイマー」の意味・わかりやすい解説
ヘイマー
Hamer, Fannie Lou
[没]1977.3.14. ミシシッピ，マウンドバイユー
アフリカ系アメリカ人の市民権活動家。20人兄弟の末子として生まれ，6歳の頃には小作人である両親とともに畑で農作業をしていた。貧困や人種的な搾取が横行していた時代であったため，教育を受けたのは小学校 6年生までだった。1942年にペリー・ヘイマーと結婚。学生非暴力調整委員会 SNCCが，アフリカ系アメリカ人を排除する有権者制限措置に抗議するための同志を募っており，その呼びかけにこたえるかたちで 1962年から市民権活動を始めた。活動に参加したことを理由に勤め先を解雇されたが，有権者登録を行ない，1963年には SNCCの幹部となった。白人で構成されたミシシッピ民主党（→民主党）と協働するという試みが不首尾に終わったあとに，1964年に設立されたミシシッピ州自由民主党 MFDPの副議長に就任した。同 1964年の民主党全国会議において，MFDPを代表して全国に向けたテレビ演説を行ない，刑務所に入れられた自身の経験を含んだ，市民権活動家に対する暴力を訴えた。1967年，自伝 "To Praise Our Bridges: An Autobiography"を出版。1968～71年ミシシッピ州民主委員会会員，1971～77年全国女性政治党員集会審議会会員。ベトナム戦争に積極的に反対し，ミシシッピ州の経済状況改善のために尽力した。
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