ヘアトニック(読み)へあとにっく(英語表記)hair tonic

精選版 日本国語大辞典 「ヘアトニック」の意味・読み・例文・類語

ヘア‐トニック

〘名〙 (hair tonic) 男性の頭髪用の化粧品一つ養毛作用を持つ。トニック
※欧米最新美容法(1908)〈東京美容院〉「ヘアトニックの如き油気なき毛髪強壮液」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘアトニック」の意味・わかりやすい解説

ヘアトニック
へあとにっく
hair tonic

直訳すると「髪の強壮剤」という意味で、普通のヘアローションよりも養毛・強壮剤が多く含まれているといわれ、アルコール主成分とした養毛料。日本には明治初期、西洋理髪とともに入ってきたもので、国産品として売り出されたのは、1930年(昭和5)以後といわれている。最近のヘアトニックの主要成分は、50~70%のエタノール水溶液に、毛根刺激剤、毛細血管拡張剤、消毒殺菌剤などが配合されており、毛髪や頭皮の汚れを除き、消毒、殺菌し、毛根を適度に刺激してふけかゆみをとり、毛細血管の拡張を促して毛髪の寿命を維持させる効果を目的としている。現在では毛髪や頭皮の性状(乾性、湿性)に応じてつくられており、使用法は、洗髪後などに頭に直接振りかけ、マッサージやブラッシングを十分に行う。

[坪内靖忠]

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百科事典マイペディア 「ヘアトニック」の意味・わかりやすい解説

ヘアトニック

養毛料の一種。ふけ,かゆみをおさえ頭皮を清浄に保つ。エタノールにヒノキチオール女性ホルモン,カンタリスチンキ,サリチル酸などを溶解し香料を加えたもの。植物油を加えた油性のものもある。
→関連項目毛生薬整髪料ローション

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘアトニック」の意味・わかりやすい解説

ヘアトニック
hair tonic

アルコールを基剤とする頭髪用化粧品の一種。香水の機能のほか,毛根,頭皮に対する刺激,殺菌,栄養補給などの作用をして,かゆみやふけを押え,さわやかな感じを与えるなどが効用に数えられ,トニック (強壮剤) と称している。そのため添加剤として,栄養補給用にホルモン,ビタミン,油脂,殺菌用にサルチル酸,ヘキサクロロフェン,消炎用にヒノキチオール,清涼剤としてメントール,防臭用に香料などが加えられる。

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世界大百科事典(旧版)内のヘアトニックの言及

【毛生薬】より

…頭髪の脱毛防止と養毛を目的とする化粧品および医薬部外品(薬用養毛剤)の慣用名で,現在はヘアトニックと呼ばれているもの。トニックは強壮にするという意味で,頭髪に清涼感をあたえるエチルアルコールやメントール,頭皮を刺激し発毛を促進するトウガラシチンキなどのチンキ類,ふけ,かゆみをおさえるレゾルシンや抗ヒスタミン剤,そのほかホルモンやビタミン類などが配合されている。…

※「ヘアトニック」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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