プレ・オリンピック(読み)ぷれおりんぴっく(英語表記)Pre-Olympic

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プレ・オリンピック」の意味・わかりやすい解説

プレ・オリンピック
ぷれおりんぴっく
Pre-Olympic

オリンピック大会の前年、競技施設や運営などをテストする意味で行われる国際競技大会の俗称。東京オリンピックの前年である1963年(昭和38)に諸外国を招待して「東京国際スポーツ週間」が開かれ、このときからプレ・オリンピックとよばれるようになった。運営の練習を兼ねて準備の仕上がり状況を確認することが目的とされているが、あわせて参加国の競技力を探る目的でも実施されている。とくに1979年の第7回スパルタキアードモスクワ)はプレ・オリンピックとしては最大規模の総合競技大会であった。オリンピック憲章にプレ・オリンピックについての規定はないが、オリンピックのリハーサル大会として国際的慣用語となっており、OCOG(オリンピック競技大会組織委員会)の主催で国内各競技団体が中心となって開催されている。近年、プレ・オリンピックは、総合競技大会として行われるよりも、一定期間内に単独競技別の国際大会を順次開催するやり方で行われることが多い。

[福山信義・深川長郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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