プリマス植民地(読み)プリマスしょくみんち(英語表記)New Plymouth Colony

世界大百科事典 第2版 「プリマス植民地」の意味・わかりやすい解説

プリマスしょくみんち【プリマス植民地 New Plymouth Colony】

1620年,メーフラワー号でアメリカへ渡航したピルグリム・ファーザーズらが建設した,ニューイングランドにおける最初の植民地(現在のマサチューセッツ州東部)。彼らは勅定特許状Royal Charterを取得できなかったが,同年11月11日〈メーフラワー・コンパクト〉が起草・署名され,これが植民地支配の法的源泉となった。新大陸の冬は厳しく,約半数の人々が病で倒れた。人々はインディアンの協力を得て農業を開始し,翌年秋には最初の収穫を手にしたが,食料不足はなお数年続いた。

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世界大百科事典内のプリマス植民地の言及

【アメリカ・インディアン】より

ポカホンタスとジョン・ロルフの〈結婚の平和〉も,友好というよりは恐怖の均衡であり,1622年のポーハタン族の大蜂起に結果し,以後20年抵抗がやむまで征服戦争がつづいた。ニューイングランドのプリマス植民地の場合も,一方でワムパノアグ族族長マサソイットとは友好関係が結ばれたが,他方で近隣の多くの諸部族とは敵対し,入植2年後の1622年にはプリマス軍はマサチューセッツ族の族長4人を謀殺し,その首を棒に突きさし20年間もプリマス砦の上にさらした。30年に植民が開始されたマサチューセッツ植民地でも,7年後の37年にピークオート戦争がおこり,500人のピークオート族が虐殺された。…

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