ブレーキー

百科事典マイペディア 「ブレーキー」の意味・わかりやすい解説

ブレーキー

米国ジャズ・ドラム奏者,バンドリーダー。1940年代のバップ世代の出身。1954年,ピアノ奏者のホレス・シルバーHorace Silver〔1928-〕らと〈ジャズ・メッセンジャーズJazz Messengers〉を結成,シルバーの退団後も同名のグループを維持した。黒人音楽ルーツにあるブルースゴスペル・ソングの要素をバップに取り入れ,より大衆を意識した馴染みやすいスタイルを築き上げた。また,メンバー交代を重ねながら新人発掘育成も手掛け,W.マルサリスやウェイン・ショーターWayne Shorter〔1933-〕などの多くの演奏家を世に送り出している。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブレーキー」の意味・わかりやすい解説

ブレーキー
Blakey, Art

[生]1919.10.11. ピッツバーグ
[没]1990.10.16. ニューヨーク
アメリカのジャズ・ドラム奏者。 10代の頃より楽界に入り,39年 F.ヘンダーソン楽団,40年 M.ウィリアムズの楽団,44~47年 B.エクスタインの楽団,51~54年 B.デフランコ楽団に参加。 54年には H.シルバーと楽団「ジャズ・メッセンジャーズ」を編成,以後メンバーはたびたび入替ったが,ブレーキーはここで常に新人を採用し,次代をになうジャズメンの育成に努めた。ファンキー・ジャズと呼ばれる黒人特有のダイナミックな演奏で知られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブレーキー」の意味・わかりやすい解説

ブレーキー
ぶれーきー
Art Blakey
(1919―1990)

アメリカのジャズ・ドラム奏者。ピッツバーグ生まれ。学生時代にはピアノを弾いていた。1939年フレッチャー・ヘンダーソン楽団に入り、やがてビ・バップを身につけ、44年から47年までビリー・エクスタイン楽団に参加。55年に自身のジャズ・メッセンジャーズを結成。59年には『モーニン』が大ヒットし、61年(昭和36)に初来日してファンキー・ブームを巻き起こした。つねに優秀な若手奏者を発掘して楽団員に加え、前向きの姿勢活躍を続けていた。

青木 啓]

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