ブルークローバー(英語表記)shamrock-pea
Parochetus communis Buch.-Ham.

改訂新版 世界大百科事典 「ブルークローバー」の意味・わかりやすい解説

ブルークローバー
shamrock-pea
Parochetus communis Buch.-Ham.

マメ科多年草または一年草ヒマラヤ地方および東アフリカ原産。1属1種で,日本では鉢植えやロックガーデン用として,近年栽培されるようになった。よく分枝して,茎は細く地をはうようにして密に茂る。草丈は約10cm。葉はオキザリス,またはクローバーによく似た3小葉からなる。4~5月ごろ,美しい真青色の蝶形花を葉腋ようえき)に単生して咲かせるが,一度にそれほど多くの花はつけない。原産地は冷涼な地域であるといわれ,凍らせると枯死しやすい。フレームなどで保温して越冬させる。繁殖は,春に株分け挿木を行う。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブルークローバー」の意味・わかりやすい解説

ブルークローバー
ぶるーくろーばー
blue clover
[学] Parochetus communis Buch-Ham. ex D.Don.

マメ科(APG分類:マメ科)の半耐寒性多年草。東アフリカ、アジア、ヒマラヤの涼しい地域に分布し、1属1種。属名パロケタスの名でよばれることもある。茎は細くて地面をはい、よく枝分れして広がり、節から発根してはびこる。葉は3枚の小葉からなる。葉形がクローバーに似ており、花色がブルーなのでブルークローバーの名がある。花は径1.5センチメートル前後の蝶形花(ちょうけいか)で、1花または散形花序に2、3花をつける。ロック・ガーデンなど、日当りのよい、湿った場所に植えるほか、鉢植えもできる。繁殖は株分けか挿芽による。夏期の高温多湿を嫌う。

[植村猶行 2019年11月20日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android