ブラックバーン(英語表記)Blackburn, Elizabeth H.

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブラックバーン」の意味・わかりやすい解説

ブラックバーン
Blackburn

イギリスイングランド北西部,ブラックバーンウィズダーウェンの行政府所在地。マンチェスター北北西約 35km,ペナイン山脈西部のブラックバーン谷にある。古くから織物工業で知られる町で,13世紀には毛織物の生産が行なわれていたが,16世紀後半エリザベス朝時代にはアイルランドアマを用いてリンネルの生産が盛んとなり,人口 2000の町は市場町として繁栄。その後綿織物が中心となり,18世紀後半に紡機その他の織物機械が発明されてから,織物工業都市として急速に発展した。織物工業に従事する住民が多いが,ほかに機械,電気器具,製紙,自動車,ビール醸造など多種の工業が行なわれる。付近からは石炭石灰岩などを産出する。人口 10万5085(2001)。

ブラックバーン
Blackburn, Elizabeth H.

[生]1948.11.26. ホバート
オーストラリア生まれのアメリカ合衆国の生物学者。フルネーム Elizabeth Helen Blackburn。メルボルン大学卒業後,1975年にケンブリッジ大学で博士号を取得。エール大学での博士研究員を経て,カリフォルニア大学バークリー校で助教授(1983),教授(1986)を務めたのち,1990年からカリフォルニア大学サンフランシスコ校教授。ベンジャミン・フランクリン・メダル(2005),ラスカー賞(2006)など受賞多数。1984年にキャロル・W.グライダーと共同で,染色体の末端を守り遺伝情報をうまくコピーするための繰り返し構造テロメアを合成し伸ばす酵素を発見,テロメラーゼと名づけた。2009年,テロメアの解明への貢献により,グライダーおよびジャック・W.ショスタクとともにノーベル生理学・医学賞を受賞した。

ブラックバーン
Blackburn, Joseph

[生]1730頃
[没]1774?
イギリス生れのアメリカ画家。 1753~63年ボストンで活躍。イギリス・ロココ調の画風でコロニアル時代の優美な婦人肖像を描いた。主要作品『マーガレット・シルベスター・チーズバラ夫人』 (1754,メトロポリタン美術館) 。約 100点の肖像画が残る。

ブラックバーン
Blackburn, Robert

[生]1885.3.26.
[没]1955.9.10. エクセター
イギリスの技師。 1909年に世界で初めて全金属製の飛行機を設計,製作した。その製作機は第1次世界大戦の花形機となった。 14年ブラックバーン飛行機製作会社を創設。

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百科事典マイペディア 「ブラックバーン」の意味・わかりやすい解説

ブラックバーン

英国,イングランド北西部,ランカシャー州の工業都市。マンチェスターの北西,リーズ〜リバプール間の運河に面し,綿紡織工業の中心をなす。キャラコの産に特色がある。ジェニー紡績機を発明したハーグリーブズの出身地で,紡績機械,電機,皮革などの工業もある。14万7489人(2011)。

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