日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ブラウン(Alexander Braun)
ぶらうん
Alexander Braun
(1805―1877)
ドイツの植物学者。レーゲンスブルク生まれ。カールスルーエ、フライブルク、ギーセン、ベルリンの各大学の教授および植物園長を歴任した。淡水産の藻類のほか、とくにいわゆる顕花植物の研究に力を注ぎ、コケ植物の分類学的位置を明らかにしたうえ、裸子植物・被子植物、双子葉植物・単子葉植物の系統上の位置を明らかにした。この見方は同じドイツのアイヒラーAugust Wilhelm Eichler(1839―1887)やエングラーによって受け継がれ、近代的な植物系統分類学の基礎となった。そのほか、シンパーとともに葉序の配列について解析し、古典的に有名なシンパー‐ブラウンの法則を発見した。哲学者F・W・シェリングの自然哲学の影響を受けていたといわれる。
[佐藤七郎]
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