ブドウ科(読み)ぶどうか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブドウ科」の意味・わかりやすい解説

ブドウ科
ぶどうか
[学] Vitaceae

双子葉植物、離弁花類。つる性の木または草。茎の主軸はしばしば巻きひげとなり、側枝が主軸となって伸びる。巻きひげは他物に巻き付くか、枝先が吸盤となって絡まる。葉は互生し、3出、5出または羽状複葉単葉で浅く2~7裂する。早落性の托葉(たくよう)がある。花序は主軸の先につくが側枝が伸長して主軸のようになって、葉と対生の位置につく。花は両性または単性、4、5数性で放射対称。雄しべは4、5本、花弁と対(つい)の位置につく。果実は液果。熱帯から温帯に広く分布し、14属約800種ある。日本にはブドウ属、ヤブガラシ属、ノブドウ属、ツタ属など5属15種が野生する。

[山崎 敬 2019年10月18日]

 APG分類でもブドウ科とされる。

[編集部 2019年10月18日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブドウ科」の意味・わかりやすい解説

ブドウ科
ブドウか
Vitaceae

双子葉植物クロウメモドキ目の1科で,熱帯および亜熱帯を中心に 12属約 700種が知られる。大部分はつる性で巻きひげによって他物にからみつき伸びる。直立する低木性のものもあり,果樹園芸品として栽培されるものも多い。葉は単葉のものと複葉のものがあり,どちらも互生し,巻きひげと対生する。花は通常円錐花序につき,葉と対生する。両性花が普通で萼片,花弁はともに4~5個,おしべも同数で花弁と向き合う。果実は球形の液果で1室,中心に数個の種子がある。日本にはヤマブドウエビヅル,ツタ,ヤブガラシなど 10種ほどが自生する。

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