ブッシュ(George Herbert Walker Bush、アメリカ合衆国第41代大統領)(読み)ぶっしゅ(英語表記)George Herbert Walker Bush

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ブッシュ(George Herbert Walker Bush、アメリカ合衆国第41代大統領)
ぶっしゅ
George Herbert Walker Bush
(1924―2018)

アメリカ合衆国第41代大統領(在任1989~1993)。マサチューセッツ州ミルトンの銀行家の息子として生まれ、エール大学卒業後、テキサスでサパタ石油会社を設立。1966年共和党から下院議員に立候補し当選した。ニクソンフォードの両政権で国連大使、CIA(中央情報局)長官などを歴任。1980年大統領予備選でレーガンに敗れたが、副大統領に起用され、レーガン政権を支えた。1988年共和党の大統領候補となり、11月民主党のデュカキスMichael Dukakis(1933― )候補に圧勝して大統領に当選した。温厚な実務家タイプで、手堅さと安定性を信条とした。1989年10月にはマルタソ連のゴルバチョフ書記長と会談し、対ソ関係の改善を目ざした。1990~1991年の湾岸危機・湾岸戦争ではペルシア湾にアメリカ軍を派遣し、世界をリードしてイラク軍をクウェートから駆逐した。湾岸戦争直後の1991年春、支持率が90%を超えて再選は堅いとみられていたが、経済停滞が長引き、内政面での新味を打ち出せず支持率は下降を続け、1992年11月の大統領選でクリントンに敗れた。なお、長男のジョージ・ウォーカー・ブッシュはテキサス州知事を経て、2000年アメリカ大統領選共和党候補となり、2001年第43代大統領になった(~2009)。

[編集部 2018年12月13日]


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