ブギウギ（英語表記）boogie woogie

デジタル大辞泉

ブギ‐ウギ（boogie-woogie）

1920年代に米国の黒人ピアニストによって創始された、ピアノによるブルースの演奏形式の一。1小節8拍のリズムの上に旋律が自由に奏されるもの。ブギ。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ブギ‐ウギ

〘名〙 (boogie-woogie) ピアノによるブルースの変奏形式の一つ。一九二〇年代にアメリカの黒人ピアニストによって創始された。左手で八拍子のリズムを絶えず切分音で繰り返し、右手でメロディーを奏するのが特色。一九四〇年代に広く流行し、日本でも「…ブギ」と題した流行歌が多く作られた。ブギ。

※おとしばなし堯舜（1949）〈石川淳〉「ブギウギにあきると、つぎは下町で評判のはだかをどりに凝った」

出典　精選版 日本国語大辞典

改訂新版　世界大百科事典

ブギウギ
boogie woogie

主としてピアノでブルースを演奏するときに用いられるパターンの一つ。低音部（ピアノの左手）は1小節に八つのビートを規則的に刻み，高音部は装飾的な音型を即興で弾くのが基本。20世紀初頭にアメリカ南部で発生し，1940年代にダンス音楽として流行した。日本では第2次世界大戦直後に《東京ブギウギ》《ヘイヘイブギ》（ともに服部良一作曲）などの流行歌が作られ笠置シヅ子（1914-85）が歌って話題をまいた。
執筆者：中村 とうよう

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

百科事典マイペディア

ブギウギ

ジャズ用語。ジャズの初期に，ブルースをピアノで演奏する黒人によって始められた演奏形式で，左手で繰り返される一定のリズムにのって右手で旋律が変奏される。1930年代の後半からバンド演奏に採用され，ダンス音楽として流行した。

出典　株式会社平凡社

デジタル大辞泉プラス

ブギウギ

NHKのドラマシリーズ「朝の連続テレビ小説」の作品のひとつ。2023年10月～2024年3月放映。戦後「ブギの女王」と呼ばれた歌手、笠置シヅ子をモデルにした作品。脚本：足立紳、櫻井剛、出演：趣里、水上恒司、菊地凛子、水川あさみ、柳葉敏郎ほか。

出典　小学館

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ブギウギ
boogie-woogie

音楽用語。 1920年代後期にシカゴで流行したピアノによるジャズのブルース演奏スタイルの一種。左手で1小節8拍子で分散和音を繰返しながら，右手でブルースの旋律を弾く。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

世界大百科事典（旧版）内のブギウギの言及

【ジャズ】より

…収入だけでは家賃がまかないきれなくなると，黒人たちは相互扶助運動として〈家賃パーティhouse‐rent party〉をおこし，入場料と飲食費から利益をひねり出して家賃の支払にあてた。このパーティではピアノが使われ，打楽器的ブルース･ピアノ奏法〈ブギウギboogie woogie〉が生まれた。　1920年から33年まで施行された禁酒法は，密造酒販売のシンジケートを操るギャングを発生させた。…

【ジャズ】より

…収入だけでは家賃がまかないきれなくなると，黒人たちは相互扶助運動として〈家賃パーティhouse‐rent party〉をおこし，入場料と飲食費から利益をひねり出して家賃の支払にあてた。このパーティではピアノが使われ，打楽器的ブルース･ピアノ奏法〈ブギウギboogie woogie〉が生まれた。　1920年から33年まで施行された禁酒法は，密造酒販売のシンジケートを操るギャングを発生させた。…

※「ブギウギ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」