フルオロウラシル

化学辞典 第2版 「フルオロウラシル」の解説

フルオロウラシル
フルオロウラシル
fluorouracil

5-fluoropyrimidine-2,4(1H,3H)-dione.C4H3FN2O2(130.08).ウラシルフッ素化すると得られる.白色結晶.分解点280~282 ℃.λmax 265~266 nm(ε 7070,pH 1.0).水に難溶,DMFに易溶.抗悪性腫瘍剤で,消化器がん,乳がん治療薬として使用される.LD50 226 mg/kg(マウス経口).[CAS 51-21-8]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

百科事典マイペディア 「フルオロウラシル」の意味・わかりやすい解説

フルオロウラシル

化学式はC4II3FN2O2,核酸塩基ウラシルの5位の水素をフッ素原子で置換した誘導体で,代表的な抗癌剤の一つ。融点約280℃。水に微溶,エタノールに難溶。腫瘍細胞内でDNA合成を妨げて増殖阻止,またRNAに取り込まれて異常タンパク質を合成させ,細胞を死亡させる。乳癌や消化器癌などに用いられる。
→関連項目ソリブジン

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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