フリードリヒ[2世](読み)フリードリヒ

百科事典マイペディア 「フリードリヒ[2世]」の意味・わかりやすい解説

フリードリヒ[2世]【フリードリヒ】

プロイセン国王(在位1740年―1786年)。フリードリヒウィルヘルム1世の子。大王と呼ばれる。オーストリアハプスブルク家に対抗してオーストリア継承戦争シュレジエン戦争七年戦争を戦い抜き,シュレジエンを獲得してプロイセンの地位確立。国内では常備軍や官僚組織を整備し,農業を振興し,重商主義政策による工業育成に努めた。またボルテールを招き,科学アカデミーを再興するなど文化政策にも意を用いた。啓蒙専制君主典型とされる。
→関連項目クアンツ啓蒙絶対主義サンスーシ宮殿絶対王政フリードリヒ・ウィルヘルム[1世]プロイセンベルリン国立博物館ホーエンツォレルン[家]メンツェルリーグニツの戦

フリードリヒ[2世]【フリードリヒ】

シュタウフェン朝神聖ローマ皇帝(在位1220年―1250年),シチリア王(在位1197年―1250年)を兼ねる。ハインリヒ6世の子。教皇インノケンティウス3世の後見を受け,イタリア,シチリアの経営没頭。本国ドイツを閑却したためその諸邦分立をもたらした。第6次十字軍を起こしてエルサレムを一時占領。シチリアにおいては先進的な官僚制体制を整備,人柄の開明さや合理的精神,イスラム文化への理解などから〈玉座の上での最初近代人〉と呼ばれる。
→関連項目モンテ城ロンバルディア都市同盟

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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