フリブール州(読み)フリブール(英語表記)Fribourg

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フリブール州」の意味・わかりやすい解説

フリブール〔州〕
フリブール
Fribourg

ドイツ語ではフライブルク Freiburg。スイス西部,レマン湖北東方の州。州都フリブール。州域の大部分はスイス高原に属し,アーレ川支流サリーヌ川 (ザーネ川) の流域にある。言語境界線上にあり,東部サリーヌ川支流のゼンゼ川左岸地方と北部ムルテンを中心とするゼー地方などではドイツ語,中部から西部,南部ではフランス語を話し,州平均では住民の約3分の2がフランス語を話す。ゼー地方を除いてカトリックが伝統的に多く,州平均でも約9割。 1846年にはカトリック諸州による分離派同盟であるゾンダーブントに加盟,翌年,急進自由主義の諸州と戦って敗れたこともある。現在もカトリックの修道院が各地にある。州都のほかは小さな町しかなく,全般に農村色が強い。肉牛飼養と酪農が主産業で,特に南部のグリュイエール地方のチーズは有名。市場園芸,穀物,タバコの栽培のほか,フリブール,デューディンゲンなどではチョコレート,家具,写真機材の製造も行われる。面積 1670km2。人口 20万 7751 (1991推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android