フスト
ふすと
Juan Bautista Justo
(1865―1928)
アルゼンチンの政治家、社会主義者。ブエノス・アイレスに生まれる。ブエノス・アイレス大学医学部を卒業後医者となったが、労働問題や貧困問題に強い関心を寄せ、社会主義者となった。1896年にアルゼンチン社会党を創設し、98年にはマルクスの『資本論』の最初のスペイン語訳を完成させた。19世紀末から20世紀初めにアルゼンチンで強かったアナキズムに対抗して、議会主義に立脚した修正主義を唱道し、没するまでアルゼンチン社会党の路線に大きな影響を与えた。夫人のアリシア・モロー・デ・フストも社会主義者で、女性運動の先駆者であった。
[松下 洋]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
フスト
Fust, Johann
[生]1400頃.マインツ
[没]1466.10.30. パリ
ドイツの印刷業者。金銀細工ギルドの親方で,金融業も営んでいたといわれる。 J.グーテンベルクの活版所に融資をしたが,その返済をめぐって訴訟を起こし,1455年その活版所を手に入れた。そしてグーテンベルクの弟子であった P.シェッファーを女婿にし,印刷業を営んだ。 1456年『グーテンベルク聖書』,1459年旧約聖書『詩篇』,1462年 48行ラテン語聖書など,優れたインキュナビュラを生み出した。
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フスト
生年月日:1876年2月26日
アルゼンチンの軍人,政治家,大統領(1932〜38年)
1943年没
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
フスト【Juan Bautista Justo】
1865‐1928
アルゼンチンの政治家。社会主義者でアルゼンチン社会党の創始者。ブエノス・アイレス市に生まれ,同市の大学医学部を卒業して医者となったが社会・労働問題に深い関心を寄せ,1896年社会党を創設した。当時アルゼンチンの労働運動に根強かった反議会主義的なアナーキズムに対抗して,議会制度に立脚した労働者の生活改善を提唱し,首都圏の労働者に少なからぬ影響を与えた。マルクスの《資本論》のスペイン語訳を最初に完成(1898)したことでも知られる。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報