フォームラバー(英語表記)foam rubber

翻訳|foam rubber

精選版 日本国語大辞典 「フォームラバー」の意味・読み・例文・類語

フォーム‐ラバー

〘名〙 (foam rubber) ゴムラテックス発泡剤を加えるか機械的に泡立て、スポンジ状にふくらませ、そのまま固めて加硫したもの。通気性や圧縮回復力にすぐれ、タイヤ、はきもの、防震材、防音材家具などに利用する。
澪標(1960)〈外村繁〉「左の背中にフォームラバーが当てられる」

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デジタル大辞泉 「フォームラバー」の意味・読み・例文・類語

フォーム‐ラバー(foam rubber)

多孔性・海綿状の軽いゴム。生ゴム原料を泡立て凝固加硫して作る。マットレスクッションなどに用いる。スポンジラバー

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改訂新版 世界大百科事典 「フォームラバー」の意味・わかりやすい解説

フォームラバー
foam rubber

ゴムラテックスを泡立たせたまま凝固させたのち加硫してつくる柔軟な多孔質のスポンジ状ゴム。きわめて比重が小さく(0.05~0.08程度),柔らかく,断熱性もあり,クッション性,耐圧縮疲労性にすぐれる。マットレス,敷布団,まくらなどの寝具用,自動車など乗物の座席クッションなどに広く用いられてきたが,ウレタンフォームの出現によって,経済性やハンドリングの容易さなどからこれにとって代わられた。1962年をピークに生産量は低下の一途をたどっているが,家庭用マットレスなどの用途には現在でも使用されている。ふつう下記の製法でつくられる。まずゴムラテックスに起泡剤としてのオレイン酸カリウム,凝固剤としてのケイフッ化ナトリウム,加硫剤,加硫促進剤,老化防止剤などを配合し,これに空気を吹き込みながらはげしくかきまぜる。吹き込む空気の量によって製品の見かけ比重を容易にコントロールすることができる。次に泡立ったラテックスを金型の中に注入し,型の中でゲル化,凝固させて成形し,加熱することにより加硫する。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フォームラバー」の意味・わかりやすい解説

フォームラバー
foam rubber

ラテックスに起泡剤を加えて攪拌し,泡状にしてモールド (金型) に流し込み,そのまま凝固させたのち,高熱空気の中を通して加硫して得た泡状のゴム。軟らかで弾力性に富み,マットレス,クッション,あるいは車両用シートなどに使われるが,直射日光や油には弱く老化しやすい。現在では軽さが半分で価格も安く,吸湿性にすぐれたウレタンフォームが開発され,完全に市場を圧してしまった。フォームラバーは応接セットや車両用シートの一部に,高級品として使われているだけである。

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百科事典マイペディア 「フォームラバー」の意味・わかりやすい解説

フォームラバー

スポンジ(ゴム)とも。空気や炭酸ガスを機械的に吹き込んだり,発泡剤を加えたりして泡だてたラテックスを凝固・加硫してつくった多孔質のゴム。クッション材等に利用。

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