フェナントラキノン

化学辞典 第2版 「フェナントラキノン」の解説

フェナントラキノン
フェナントラキノン
phenanthraquinone

9,10-phenanthrenedione.C14H8O2(208.22).フェナントレン核をもつキノンで,1,2-,1,4-,3,4-および9,10-フェナントラキノンの4種類があるが,普通は9,10-フェナントラキノンをさす.これはフェナントレンを二クロム酸カリウムなどを用いて酸化すると得られる.橙色結晶.融点208 ℃,沸点360 ℃(昇華).1.406.ベンゼン,エーテル酢酸,熱エタノールに可溶,水に不溶.濃硫酸溶液は暗緑色を呈し,水を加えると黄赤色に変色する.酸化するとジフェン酸を生じ,還元するとフェナントラヒドロキノンとなる.[CAS 84-11-7]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android