フェドカップ(読み)ふぇどかっぷ(英語表記)Fed Cup

デジタル大辞泉 「フェドカップ」の意味・読み・例文・類語

フェド‐カップ(Fed Cup)

ビリージーンキングカップ旧称

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「フェドカップ」の意味・わかりやすい解説

フェドカップ
ふぇどかっぷ
Fed Cup

1963年、国際テニス連盟創立50周年を記念して創設された女子テニス国別対抗戦で、当初フェデレーションカップ名称であった。男子テニスのデビスカップとともに同連盟が主催する二大行事の一つである。

 試合方法はシングルス2、ダブルス1の3ポイント制で、世界各地より32か国が一同に会し、トーナメントによって優勝を決定する。第1回はロンドンで行われ、アメリカがイギリスを破り優勝した。以後1994年まで同じ方法で行われたが、95年から新フォーマットが採用され、名称もフェドカップとして開催された。新フォーマットは世界ランクで上位8か国をワールドグループⅠとし、下位8か国がワールドグループⅡで、どちらもホーム・アンド・アウェイ方式(同一カードを相互に開催する方式)で対戦し、それ以外のすべての国は地域予選で競技を行う(地域予選グループは、南北アメリカヨーロッパアフリカ、アジア・オセアニアの3地域で、レベルに応じてそれぞれグループⅠ、グループⅡとに分かれて行う)。試合方式は2日間でシングルス4試合、ダブルス1試合の5試合で争われ、第1日目はシングルス2試合(ナンバー・ツー対ナンバー・ワンの対戦)第2日目はシングルス2試合、ダブルス1試合が行われる。日本の参加は1964年(昭和39)から(途中66~69年不参加)で93年までは2回戦止まりであったが、フェデレーションカップとして最後の94年に準々決勝に進出。ベスト8の成績であったため、新フォーマットではワールドグループに入った。1996年にはドイツと対戦、伊達公子が世界ナンバー・ワンのシュテフィ・グラフに勝って、対戦成績3対2でドイツを破り、準決勝に進出したことは、1921年のデビスカップにおける決勝進出以来の快挙である。

 2007年大会終了までの優勝国は、アメリカ17回、オーストラリア7回、スペイン5回、チェコスロバキア5回、ロシア3回、フランス2回、南アフリカ、スロバキア、ドイツ、西ドイツ、ベルギー、イタリアがそれぞれ1回である。

[清水伸一]

その後の動き

2008年において地域予選のグループ分けは、アメリカゾーンがグループⅠとⅡ(16か国)、ヨーロッパ・アフリカゾーンがグループⅠとⅡとⅢ(33か国)、アジア・オセアニアゾーンがグループⅠ(10か国)となっている。

 日本は2007年に1997年以来のワールドグループⅠ部入りを果たしたが、2008年はⅡ部に降格している。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェドカップ」の意味・わかりやすい解説

フェドカップ
Fed Cup

テニスの女子国別・地域別対抗戦。 1963年国際ローンテニス連盟 (国際テニス連盟 ) 創立 50周年を記念して創設され,16ヵ国が参加して第1回大会が行なわれた。当初は連盟の名をとって「フェデレーションカップ」と呼んだが,1995年に「フェドカップ」と改称した。 1995年から男子のデビスカップと同様,グループ方式が採用され,最上位8ヵ国のワールドグループIの下に,8ヵ国のワールドグループ II,さらにその下にヨーロッパ・アフリカゾーン,アメリカゾーン,アジア・オセアニアゾーンの三つの地域ゾーンを置き,グループ間,あるいはグループとゾーン間などで入れ替え戦を行なうことになった。参加国からは4人まで出場でき,ワールドグループあるいは各地域ゾーンでのトーナメントで対戦する国と2日間かけてシングルス4試合,ダブルス1試合を行ない,先に3試合を制した国・地域が勝利する。

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知恵蔵 「フェドカップ」の解説

フェドカップ

女子の国別対抗戦。第1回は1963年に、世界32カ国が一堂に会して覇権を争った。参加国が100を超えるまでの間に方式が二転三転、2005年からは基本的にホーム・アンド・アウエーで開催し、上位16カ国によるワールドグループを8カ国ずつI、IIに分けてその下にゾーン予選を置く新方式に。シーズンごとに、Iの下位4カ国とIIの上位4カ国が入れ替え戦を行い、IIの下位4カ国は各ゾーン予選の勝者と入れ替え戦を行う。07年の参加は82カ国で、ロシアが2年ぶり3度目の優勝。ワールドグループIに昇格した日本は、フランス、ドイツに敗れ降格した。

(武田薫 スポーツライター / 2008年)

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デジタル大辞泉プラス 「フェドカップ」の解説

フェドカップ

テニス、女子の国別・地域別対抗戦。第1回大会は1963年。旧称フェデレーションカップ。フェド杯ともいう。

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