ファルマン(英語表記)Farman, Henri

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファルマン」の意味・わかりやすい解説

ファルマン
Farman, Henri

[生]1874. パリ
[没]1958.7.18. パリ
フランスの航空機製作者。飛行機の横ゆれを制御する補助翼 (エルロン) を実用化した。両親はイギリス人で,元は画家だったが,自動車レーサーとしてフランスで活躍。弟のモーリスとともに推進式複葉のボアザン機を改良,1908年 1km周回コースを飛んで賞金 2000ポンドを獲得した。翌 1909年には速度と滞空時間の世界記録をつくり,1912年から兄弟でファルマン飛行機工場を設立,軍用および訓練用の飛行機を生産,第1次世界大戦で着弾観測や偵察に数多く使われた。弟のモーリス・ファルマン (1877~1964) は,やはり自転車と自動車のレーサーから航空機の製作に転じ,1912年独自につくった「ロングホーン」と呼ばれる飛行機がフランスとイギリスの標準的な軍用練習機となった。 1917年には兄弟で初の旅客機ゴリアテ』を完成する。この 25人乗り大型複葉機は 230馬力のエンジン2基を搭載,1919年パリ-ロンドンおよびパリ-ブリュッセル間の定期運航を実現してヨーロッパ民間航空界に大きな影響を与えた。

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デジタル大辞泉プラス 「ファルマン」の解説

ファルマン

埼玉県所沢市の名物菓子。餡をパイ生地で包み、くるみの実やごまをのせたもの。

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