ファラデー定数(読み)ファラデーていすう(英語表記)Faraday constant

精選版 日本国語大辞典 「ファラデー定数」の意味・読み・例文・類語

ファラデー‐ていすう【ファラデー定数】

〘名〙 電気分解において、一モル物質を析出するのに要する電気量。「ファラデー法則」の発見により、明らかになった。記号F 〔電気工学ポケットブック(1928)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ファラデー定数」の意味・読み・例文・類語

ファラデー‐ていすう【ファラデー定数】

電子1モルがもつ電気量。記号Fで表し、電気素量eアボガドロ定数NAの積に等しい。9.6485309×104クーロン/モル。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファラデー定数」の意味・わかりやすい解説

ファラデー定数
ファラデーていすう
Faraday constant

単にファラデーともいう。素電荷 e荷電粒子の集団 1mol がもつ電気量を表わす普遍定数。記号は Fアボガドロ数NA として次のように表わす。
ファラデー定数は 1mol の1価イオンを電気分解によって析出するのに必要な電気量に等しく,ファラデーの電気分解の法則によって1化学当量のイオンすべてに対し一定である。 F は銀電量計などを用いて精密測定されている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

化学辞典 第2版 「ファラデー定数」の解説

ファラデー定数
ファラデーテイスウ
Faraday constant

一価のイオン1 mol がもつ電気量.基本物理定数の一つ.記号 F電気素量eアボガドロ定数NA の積に等しい.

F = 96485.3399(24)C mol-1
電気量の単位として用いるときには,単にファラデーともいう.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「ファラデー定数」の解説

ファラデー定数

 電気分解で,電極に析出する物質の量は流れる電流の量に比例し,1グラム当量が析出するのに要する電気量は96487クーロンである.この定数をファラデー定数といい,1ファラデーとよぶ.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

法則の辞典 「ファラデー定数」の解説

ファラデー定数【Faraday constant】

電子1モルの運びうる電気量のこと.9.6485309×104 クーロン/モルである.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のファラデー定数の言及

【電気分解】より

…電気分解の際の電気量と析出する物質量は1化学当量を析出するのに9万6487Cの電気量を必要とする(ファラデーの法則)。この電気量をファラデー定数と称しFで表す。電気分解は反応が起こるために必要な⊿Gを電気エネルギーとして供給するものであるから,最低限必要な電圧Erは ZFEr=⊿Gで決まる。…

【ファラデーの法則】より

…したがって,すべての物質の1グラム当量を電気分解で析出させるのに必要な電気量は相等しい。この電気量はファラデー定数と呼ばれ,記号Fで表す。1F=9.648456×104C/mol。…

※「ファラデー定数」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android