ファスティアン(読み)ふぁすてぃあん

世界大百科事典(旧版)内のファスティアンの言及

【ジーンズ】より

…細い綾織の綿布,またそれで作られた衣服のことをいう。中世にファスティアンと呼ばれる丈夫で目のつまった綿布が労働着などに用いられていたが,ジーンズはその一種で,イタリアのジェノバからイギリス,フランスにもたらされたのでジャニュアjanua(genoa)と呼ばれ,しだいにジーンズと呼ばれるようになった。カーペット,靴下,胴衣などに使用され,白やオリーブ色,またインジゴで染めたブルー・ジーンズがあった。…

【綿織物】より

…インド産の色鮮やかに捺染されたキャラコはしだいに毛織物市場を侵食して,18世紀の西ヨーロッパにファッション革命をもたらした。キャラコの進出に刺激されて,イギリスでもランカシャー地方を中心に,ファスティアンと呼ばれる,経糸に麻糸,緯糸に綿糸を用いた交織織物の家内工業が興ったが,流行の波に乗って急増する需要を満たすことはできなかった。ところが18世紀後期に,イギリスでは紡績機や力織機の開発,水力に続く蒸気力の導入によって,綿工業は農村の家内工業から工場制工業に変わり,産業革命を代表する産業となった。…

※「ファスティアン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」