日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 ピント(Fernão Mendes Pinto)ぴんとFernão Mendes Pinto(1509?―1583) ポルトガルの旅行家、著述家。アフリカや東洋で13回捕虜となり、17回売られるという波瀾(はらん)に富んだ生涯を送った。『遍歴記』(1614)はインド、アラビア、中国、日本での彼の数々の冒険や珍しい観察を書きつづったもので、多少の誇張はあるが近年は物語の本質の真実性が認められてきた。大航海時代の裏面における東洋での、同胞の行為に対する著者の隠しきれない批判が推測される。[濱口乃二雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例