出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
ピロン
(1) pyrrone α,α'-ジピリルケトン。臭化ピリールマグネシウムにホスゲンを作用すると生成する。融点 160~161℃の無色柱状晶。(2) pyrone (a) α体 クマリンともいう。クマリン酸水銀を乾留すると生成する。沸点 206~209℃の無色の液体。(b) γ体 α-ピロンの異性体で,ピロコマンともいう。コマン酸またはケリドン酸の乾留により生成する。吸湿性,無色の結晶。融点 32.5℃。
ピロン
Pilon, Germain
[生]1535. パリ
[没]1590.2.3. パリ
フランスの 16世紀後半の彫刻家。彫刻を父アンドレに学んだ。初期の作品にはアンリ2世の記念碑の『三美神』 (1561頃,ルーブル美術館) ,後期の作品にサン・ドニ修道院聖堂の『アンリ2世とカトリーヌ・ド・メディシス』 (1563~70) の墓碑彫刻がある。
ピロン
Piron, Alexis
[生]1689
[没]1773
フランスの詩人,劇作家。喜劇『道化師ドゥカリヨン』 Arlequin Deucalion (1722) ,『作詩狂』 La Métromanie (38) で知られる。
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ピロン【pyrone】
ピランのメチレン基-CH2-をカルボニル基
C=Oで置換した複素環式化合物。カルボニル基の位置によってα‐ピロンとγ‐ピロンの2種の構造異性体がある。α‐ピロンはクマリンcoumalinともいい,一種のラクトンである。融点5℃,沸点206~207℃。これにベンゼン環が縮合したベンゾ‐α‐ピロンはクマリンcoumarinといい,植物界に広く存在している。γ‐ピロンは,水,エチルアルコールに溶けやすい吸湿性結晶で,融点32℃,沸点119℃(35mmHg)。
ピロン【Germain Pilon】
1525ころ‐90
フランス・ルネサンスの彫刻家。父に彫刻の手ほどきをうける。初期の作品は残らないが,アネ城やフォンテンブロー宮殿などの造営に参加したとも推定されている。1558年にはフィリベール・ド・ロルムの監督下にサン・ドニ修道院教会に作られた〈フランソア1世の墓〉のための彫像について支払をうけているが,現存しない。59年アンリ2世の死にあたって,王妃カトリーヌ・ド・メディシスの命によってプリマティッチョがデザインした〈アンリ2世の心臓の記念碑〉のために,頭上に心臓容器をささげもつ三美神(もしくは三対神徳)像を制作(1561‐62)。
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デジタル大辞泉
「ピロン」の意味・読み・例文・類語
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