ピュティア祭(読み)ぴゅてぃあさい

世界大百科事典(旧版)内のピュティア祭の言及

【アポロン】より

…ソクラテスの友人の問いに応じて〈彼以上の賢者はひとりもいない〉との託宣が下されたのも,このピュティアの口を通じてである。デルフォイではまたギリシア四大競技の一つに数えられるピュティア祭競技が4年ごとに催され,各種の芸文および運動競技の勝利者には,月桂樹(アポロンの聖木)の枝葉でつくった冠が与えられた。この神はイタリアへはエトルリアおよび南部のギリシア植民市を通じて入り,共和政時代のローマではおもに癒しと予言の神としてあがめられたが,前28年,アウグストゥス帝がパラティヌス丘に神殿を奉献して以来,アポロ・パラティヌスは〈最善最大のユピテル〉にも匹敵する大神となった。…

【オリンピック】より

…オリンピック競技大会Olympic Gamesの略称。日本では〈五輪〉とも表記する。国際オリンピック委員会International Olympic Committee(略称IOC)が主催する国際総合スポーツ大会。各国(地域を含む)のオリンピック委員会National Olympic Committee(略称NOC)が参加し,競技はそれぞれの国際競技連盟International Sport Federation(略称IF)が管理する。…

【デルフォイ】より

…多くのポリス,国王,為政者たちは重要な政治的決定のさいには,神意を聞くために使節を派遣し,また各ポリスはこぞってこの神域に戦勝記念碑,彫像を立て,高価な奉納品を収めるために宝庫を建設した。4年ごとに開催されるピュティア祭の競技大会は,オリュンピアのそれとともに,ギリシアで最も重要な競技大会とされ,優勝者には月桂樹の枝で編んだ冠が授けられた。だが前5世紀前半のペルシア戦争のさい,必ずしもギリシア側に好意的な態度をとらなかったことから評判をおとし,さらに第2次,第3次神聖戦争の結果フォキス人に占領されるにいたって,デルフォイの信仰はしだいに衰微に向かった。…

【ピュトン】より

…大地女神ガイアの神託所の番をしていたが,アポロンに退治された。アポロンはその罪滅ぼしに,葬礼競技ピュティア祭の開催を定め,新たに開いたみずからの神託所の巫女にはピュティアPythiaの名を与えた。彼はまたピュトンの遺骸を,デルフォイのアポロン神殿の聖石オンファロスOmpharos(〈へそ〉の意で,同地が世界の中心たることを示す)の下に葬ったという。…

※「ピュティア祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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