ピペリン

デジタル大辞泉 「ピペリン」の意味・読み・例文・類語

ピペリン(piperine)

コショウの実に含まれる辛み成分の一。ピリジンまたはピペリジン誘導体とするアルカロイドに分類される。水に不溶、アルコール可溶健胃剤として利用される。化学式C17H19NO3

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化学辞典 第2版 「ピペリン」の解説

ピペリン
ピペリン
piperine

1-piperoylpiperidine.C17H19NO3(285.34).コショウ科黒コショウPiper nigrumあるいはP.longumP.clusii主成分.中性化合物であるが,構造上ピリジンアルカロイドに分類される.柱状晶融点130 ℃.pK 12.22(18 ℃).最初は無味,しだいに焼くような苦味を呈する.水に不溶,有機溶媒に可溶.ブランデーの辛味をつけるのに欠かせない物質である.健胃剤として用いられるが,殺虫作用がある.ヒトには無害.本品0.05% とピレトリン0.01% の混合物は,イエバエに対して0.1% のピレトリンよりも強力な殺虫剤となる.[CAS 94-62-2]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピペリン」の意味・わかりやすい解説

ピペリン
piperine

化学式 C17H19NO3 。融点 130℃の結晶。コショウに含まれる辛み成分の一つ。初め味がないが,あと味がきつい。水,石油エーテルにほとんど不溶,エチルアルコールクロロホルム,エーテル,ベンゼン酢酸に可溶である。

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栄養・生化学辞典 「ピペリン」の解説

ピペリン

 C17H19NO3 (mw285.33).

 黒コショウの成分.

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