ビート・ジェネレーション(英語表記)Beat Generation

翻訳|Beat Generation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ビート・ジェネレーション
Beat Generation

1950年代にアメリカ合衆国で台頭した社会運動および文学運動,またはその運動を担った作家サンフランシスコのノースビーチ,ロサンゼルスのベニスウェスト,ニューヨークグリニッチビレッジにあるコミュニティを中心に発展した。彼らはみずからをビート beat(元の意味は weary〈うんざり〉だが,のちにビーティフィック beatific〈至福の〉を意味した)と呼び,あるいは嘲りも交えてビートニク beatnik(ビートニクス beatniks)と表現した。一般に,政治や社会に無関心な人々をさし,個人の解放や浄化のほかに,ドラッグ,ジャズ,セックス,仏教などを通じて知覚認識を高めることを唱道する。この運動の擁護者として小説家のポール・グッドマンがいる。ビート詩人たちはサンフランシスコのベーグル店やロレンスファリンゲッティの経営するシティー・ライツ書店を拠点にみずからの詩を朗読し,ときにはプログレッシブ・ジャズ伴奏にあわせて読んだ。アレン・ギンズバーグや,この運動の重要人物である小説家のジャック・ケルアックは,作家がみずからの考えや感情を書きとめるにあたり,自由で構成にとらわれないことを推奨した。1960年頃までにグレゴリーコーソ,ゲーリー・スナイダーら前途有望な多くの書き手が輩出した。またチャールズ・オルソンやウィリアム・S.バローズといった,あまりに型破りなため無視されてきた作家への世間一般の認知に道が開かれた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ビート・ジェネレーション
びーとじぇねれーしょん

ビート派

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