ビル ラズウェル(英語表記)Bill Laswell

現代外国人名録2016 「ビル ラズウェル」の解説

ビル ラズウェル
Bill Laswell

職業・肩書
ミュージシャン

国籍
米国

生年月日
1955年2月12日

出生地
イリノイ州シカゴ

グループ名
グループ名=マテリアル〈Material〉

経歴
11歳でベースを始め、10代の半ば頃にはR&Bのカバーバンドを組んで全米を巡った。やがてニューヨークに拠点を移し、1978年ズー・バンドを結成。この間、ゴングのデービッド・アレンと組んだニューヨーク・ゴングでも活動。’79年マイケル・バインホーン、フレッド・マーらとマテリアルを結成。当初はニューヨークで同時進行していたフリージャズとニューウェイブの橋渡し的なサウンドを展開していたが、やがてR&Bやファンクからテクノ、現代音楽、ワールドミュージックイスラムの宗教音楽などに至るまで、様々なジャンルの音楽も旺盛に吸収。’84年初のソロアルバム「ベースライン」を発表してからはバンドと並行してコンスタントにアルバムをリリースする。傍らアントン・フィアとのゴールデン・パロミノス、フレッド・フリスのマサカーに参加した他、ジョン・ゾーン、アフリカ・バンバータ、バケットヘッド、坂田明、細野晴臣、吉田達也ら先鋭的なミュージシャンたちとのコラボレーションや、デッド・ライン、ラスト・イグジットなどのプロジェクトでも活動。プロデューサーとしても活躍し、フリージャズにヒップホップのスクラッチを取り入れたことで話題となりグラミー賞も受賞したハービー・ハンコック「フューチャー・ショック」(’83年)、「サウンドシステム」(’84年)をはじめ、坂本龍一、イギー・ポップ&ストゥージーズ、ミック・ジャガー、パブリック・イメージ・リミテッド、モーターヘッド、スライ&ロビー、スターリンなど様々なジャンルのミュージシャンの作品を手がける。’90年アイランド・レコードの傘下として自主レーベルのアクシオムを設立。並行してブラック・アーク・シリーズやハードコア・テクノ専門のサブハーモニック、即興音楽専門のストラタを設立するなど、常に国境やジャンルを超えた活動を進める。他のソロ作品に「ヒア・ノー・イーブル」「シティ・オブ・ライト」「インビシブル・デザイン」「バンサラッサ」、マテリアルのアルバムに「メモリー・サーブス」「セブン・ソウルズ」「ハルシネイション・エンジン」、日本アーティストとの共演アルバムに「カイ/混沌」「ベース&ドラム」「インキュナビュラ」などがある。来日多数。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

20世紀西洋人名事典 「ビル ラズウェル」の解説

ビル ラズウェル
Bill Laswell


1955.2.12 -
米国のジャズ奏者,作・編曲家。
イリノイ州シカゴ生まれ。
デトロイトに住み、R&Bの影響を受け、1960年代はジョン・コルトレーン、ジミ・ヘンドリックスに、’70年代に入るとヨーロッパのプログレッシブ・ロックに傾倒、’78年ニューヨークに進出、プロデューサー的な側面を持つグループ、マテリアルを結成、多彩なゲストを迎え活動。またハービー・ハンコックの「フューチャー・ショック」(CBS)を制作しヒップ・ポップ・ブームを作り、「メモリー・サーブス」(Celluloid)等の作品がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

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