ビトム(読み)びとむ(英語表記)Bytom

デジタル大辞泉 「ビトム」の意味・読み・例文・類語

ビトム(Bytom)

ポーランド南部の都市カトビツェの北西郊に位置する。かつて石炭亜鉛、鉛を豊富に産し、シロンスク地方の代表的な工業都市一つとなった。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビトム」の意味・わかりやすい解説

ビトム
Bytom

ポーランド南部,シロンスキェ県の工業都市。ドイツ語ではボイテン Beuthen。上シロンスク (シュレジエン ) 工業地帯北部に位置する。シロンスク炭田のなかで最も古く,大きい都市のひとつ。中世以降ウロツワフとクラクフを結ぶ交易上の要地,および豊かな鉱山地帯を控えた工業都市として発展。 1179年からシロンスク公国の一部となり,1532年シロンスク・ピアスト家の領地,のちブランデンブルク辺境伯領,オーストリアの支配下に入り,1742年プロシアに併合された。第2次世界大戦後ポーランド領。近代以降は重工業地帯の中心地で,鉄鋼業が盛んなほか,石炭,亜鉛,鉛,銀 (ポーランド最大) などの鉱山がある。人口 19万 3546 (2002) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビトム」の意味・わかりやすい解説

ビトム
びとむ
Bytom

ポーランド南部、シロンスク県の都市。人口20万1942(2000)。県都カトビーツェの北西12キロメートルに位置し、上シロンスク(シュレージエン)工業地帯の北部の重要な一角を占める。都市の起源は古く、992年のポーランド建国時に存在が知られたという。1254年に都市となった。旧ドイツ領(シュレージエン)にあったため、行政的、経済的に従来からのポーランド領ドンブロバ地方の各都市とは違って、地下資源の開発が活発に進められた。ガリツィア地方からオポーレブロツワフを経てオドラ(オーデル)川を通じバルト海へ抜ける交通路上の要地にある。市内に炭坑があり、ヨーロッパ有数の亜鉛、鉛の産地で、鉄鋼石炭化学、ゴム、鉱山機械などの工業がある典型的な重化学工業都市である。

山本 茂]

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百科事典マイペディア 「ビトム」の意味・わかりやすい解説

ビトム

ポーランド南部,上シロンスクの鉱工業都市。石炭,亜鉛,鉛を産し,鉄鋼・機械・化学工業が行われる。鉱山冶金大学,シロンスク博物館がある。13世紀に創建され,1742年プロイセン領となった。17万6900人(2011)。

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