ヒメキチジ(読み)ひめきちじ(英語表記)dwarf thorynhead

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒメキチジ」の意味・わかりやすい解説

ヒメキチジ
ひめきちじ / 姫喜知次
dwarf thorynhead
[学] Plectorogenium nanum

硬骨魚綱カサゴ目フサカサゴ科に属する海水魚。南日本以南、台湾からマダガスカルハワイ諸島ニュー・カレドニアニュージーランドケルマデック諸島海域に分布する。全長8センチメートルほどにしかならない小形種で、水深250~650メートルの海底にすむ。体高は低く、それほど側扁(そくへん)しない。口は小さく、上顎(じょうがく)は目の前縁付近までしか開かない。胸びれに凹みがあり、下葉部の軟条が肥厚する。目の下に10数本の小棘(しょうきょく)が水平に並ぶ。背びれの軟条部に大きな斑(はん)がある。底引網で多量に漁獲され、練り製品原料にされる。

[尼岡邦夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android