日本大百科全書(ニッポニカ) 「パウルス(6世)」の意味・わかりやすい解説
パウルス(6世)
ぱうるす
Paulus Ⅵ
(1897―1978)
ローマ教皇(在位1963~1978)。パウロ6世ともいう。本名モンティーニGiovanni Battista Montini。イタリア人。1920年に司祭に叙階、ローマでの勉学を終えて法王庁に勤務した。1952年から1954年までバチカン市国の国務長官、1954年ミラノの大司教、ついで1958年枢機卿(すうききょう)を歴任し、1963年ヨハネス23世の後を継いで教皇に選出された。パウルスは社会、政治、外交に関して進歩的な態度をとり、1967年第三世界の発展のため回勅「諸国民の進歩」Progressio populorumを発布した。神学の面では伝統的と評価されたが、カトリック教会にとり20世紀最大のできごとであった第二バチカン公会議(1962~1965)を成功裏に終結させ、教会刷新の方向を打ち出し、その教令を公布させた。また1965年、ローマ教皇として初めてニューヨークの国連本部を訪問した。
[越前喜六 2017年12月12日]
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