バーフ川(読み)ばーふがわ(英語表記)Váh

改訂新版 世界大百科事典 「バーフ川」の意味・わかりやすい解説

バーフ[川]
Váh

スロバキア西部を流れるドナウ川支流で,同国最長の川。全長390km。北部タトリ山地からジリナŽilina盆地まで西に流れ,その後流れを南西,南に変え,コマールノ付近でドナウ川本流と合流する。流域はスロバキアで最も重要な工業地区を形成し,中流域のトレンチーンTrenčín,ドブニツァ・ナド・バーホムDubnica nad Váhom,ポバシュスカー・ビストリツァPovažská Bystricaでは機械工業が,上流域のジリナŽilina,マルチンMartin,ルジョムベロクRužomberokでは木工・化学・繊維・機械工業が盛んである。さらに上流にあるリプトフスキー・ミクラーシュLiptovskýMikulášは,19世紀にスロバキアの文化・経済に重要な役割を果たした古都である。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バーフ川」の意味・わかりやすい解説

バーフ川
ばーふがわ
Váh

スロバキア西部を流れるドナウ川の支流。タトラ山脈に発し、北部に高タトラ、南部に低タトラと山地を両山塊に二分し、弧を描いて西流する。ついで南流し、ジリナより下流で地溝に沿って南西流し、ハンガリー国境に近いコマルノでドナウ川に合流する。全長433キロメートル、流域面積1万9600平方キロメートル。流域には三畳紀石灰岩がつくる奇怪な景観がみられる。

[三井嘉都夫]

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世界大百科事典(旧版)内のバーフ川の言及

【楽器】より

…しかし人類が道具を用いるようになって以来,木や骨による〈打ちもの〉,乾燥した木の実などによる〈がらがら〉を知っていたことは十分考えられる。旧石器時代になると,ブル・ロアラー(うなり木),法螺(ほら)貝および笛が現れ,新石器時代にはスリット・ドラム,一面太鼓,楽弓,パンの笛(パンパイプ),横笛,木琴,ジューズ・ハープ(口琴),葦笛など,豊富な種類の楽器が作られるようになった。さらに金属を用いるようになると,鐘やチター系弦楽器が現れる。…

※「バーフ川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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