バース(Randy William Bass)(読み)ばーす(英語表記)Randy William Bass

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

バース(Randy William Bass)
ばーす
Randy William Bass
(1954― )

プロ野球選手(内野手:右投左打)。3月13日、アメリカ生まれ。オクラホマ大学からプロ入りし、1977年にミネソタ・ツインズ大リーグにデビューを果たしたが、走力と守備力に乏しかったため、以降カンザスシティ・ロイヤルズ、モントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)、サンディエゴ・パドレステキサス・レンジャーズと渡り歩いた。実働6年で打率2割1分2厘、ホームラン9本、大リーグでは無名のまま終わった。1983年(昭和58)から阪神タイガースプレー、なかでも85年には驚異的な打棒を振るった。その年の4月の読売ジャイアンツ巨人)戦で掛布雅之(かけふまさゆき)(1955― )、岡田彰布(あきのぶ)(1957― )とともにバックスクリーンへの3者連続本塁打を記録するなど、最終成績打率3割5分、ホームラン54本、134打点で三冠王を獲得、チームの21年ぶりのリーグ優勝と初の日本シリーズ制覇に大きく貢献し、最優秀選手MVP)に輝いた。翌86年にも2年連続で三冠王を獲得、そのときの打率3割8分9厘は2007年現在もプロ野球記録であり、「史上最強の助っ人」といまなおよばれている。1988年5月、長男の病気治療のためシーズン中に帰国したが、これを境に球団との関係がこじれ、そのまま退団した。

[出村義和]

 日本での6年間の通算成績は、出場試合614、安打743、打率3割3分7厘、本塁打202、打点486。獲得したおもなタイトルは、首位打者2回、本塁打王2回、打点王2回、三冠王2回、最優秀選手(MVP)1回、ベストナイン3回。

[編集部]

『ランディ・バース著、平尾圭吾訳『バースの日記。』(1990・集英社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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