バンベルク(英語表記)Bamberg

デジタル大辞泉 「バンベルク」の意味・読み・例文・類語

バンベルク(Bamberg)

ドイツ中南部、バイエルン州の都市。レグニッツ川沿いに位置する。1007年、神聖ローマ皇帝ハインリヒ2世により司教区となり、宗教・文化の中心地として発展。第二次大戦による被害を受けなかったため、バンベルク大聖堂、新旧の宮殿、アルテンブルク城などの歴史的建造物が数多く残り、1993年に旧市街が世界遺産文化遺産)に登録された。

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精選版 日本国語大辞典 「バンベルク」の意味・読み・例文・類語

バンベルク

(Bamberg) ドイツ南東部、バイエルン州の都市。レグニッツ川とマイン川合流点にある。一一世紀には大司教座所在地で、宗教・文化都市として栄えた。「バンベルクの騎士像」の内部装飾彫刻で有名な大聖堂がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「バンベルク」の意味・わかりやすい解説

バンベルク
Bamberg

ドイツ南東部,バイエルン州の都市。人口7万1000(1991)。東フランク王国の東部国境の城塞が起源。1007年司教座が置かれ,11~12世紀にドイツの政治と宗教の中心となる。13世紀に改築された大聖堂はロマネスクからゴシックへの移行期の作で,東西に二つの内陣をもつ。《バンベルクの騎士像》など堂内の装飾彫刻と彫像は当時の彫刻の傑作。町はマイン川の支流をなすレグニッツRegnitz川の二つの分流沿いに発達し,主として中州が市民の地区,左岸が司教関係地区と二元的構成をとった。1802年司教領は解体されバイエルン領となる。バイエルン憲法は1919年ここで生まれた。バロック後期の建築家一族ディーンツェンホーファー家の手がけた建物が,いくつか残る。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バンベルク」の意味・わかりやすい解説

バンベルク
Bamberg

ドイツ南東部,バイエルン州の都市。ニュルンベルクの北約 50km,マイン川の支流レグニッツ川に臨む。 902年バーベンベルク家の居城地として史料に現れ,1007年にハインリヒ2世が司教座を置いて以後繁栄した。 1802年以後はバイエルン領。ドイツ美術史上有名な大聖堂 (1004~1237) ,新 (1695~1704) ,旧 (1571~76) 二つの司教館,バロック様式の聖ミハエル聖堂 (1015) ,詩人の E. T. A.ホフマンの家 (1808~13居住) などが現存する旧市街は,1993年世界遺産の文化遺産に登録された。電機,衣料製靴,機械,製陶などの工業が立地。人口7万 521 (1991推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バンベルク」の意味・わかりやすい解説

バンベルク
ばんべるく
Bamberg

ドイツ中南部、バイエルン州、レグニッツ川沿いにある都市。人口6万9000(2000)。付近には先史時代から人が居住していたが、1007年にハインリヒ2世によって司教の所在地になってから発展した。商業活動が盛んなほか、東部には工業地区や名高い施設園芸地区も発達しているが、カトリックの一中心地として、宗教・文化都市の性格がとりわけ強い。「バンベルクの騎士」などの彫刻の傑作が残る大寺院(11~13世紀)のほか、新・旧の宮殿、市役所などがあり、多くの歴史的建築物と芸術品を蔵する町として知られる。この町は1993年に世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。旧プラハ交響楽団の伝統を引き継ぐバンベルク交響楽団も有名。

[石井英也]


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世界遺産情報 「バンベルク」の解説

バンベルク

1993年に1000年以上の歴史ある旧市街がユネスコ世界遺産に登録されたバンベルクは、「小ベニス」と称され、中世の雰囲気を残した町並みはとても美しいです。芸術の町、文化、アンティーク、バンベルク・シンフォニカー、クリッペ、ビールの町としても有名で、4つの巨大な尖塔を持つ大聖堂や旧市庁舎があります。また、300年以上の歴史を持つ老舗のブロワリーのシュレンケラー醸造所があります。数々の賞を獲得し、ドイツ国内はもとより世界的に認められ、ハイ クオリティなプレミアムビールを生み出しています。

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百科事典マイペディア 「バンベルク」の意味・わかりやすい解説

バンベルク

ドイツ南部,バイエルン州の都市。マイン川,レグニッツ川の合流点近く,マイン川舟運の終点。金属,繊維,皮革などの工業が行われる。バンベルク大聖堂がある。ゴシック様式の旧宮殿,バロック様式の新宮殿もあり,中世都市の街並みを残す。1993年,世界文化遺産に登録。7万人(2005)。

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世界大百科事典(旧版)内のバンベルクの言及

【ドイツ美術】より

…代わって写本芸術はドイツ各地で最盛期を迎え,とくにロマネスク初期のライヘナウ修道院で作成された数々のミニアチュールには,豊麗な色彩と現実空間の再現を意図しない描写法とによる強烈な精神性の表現がみられる。《コデックス・エグベルティ》(990ころ),《ハインリヒ2世の福音書抄》(11世紀初頭),バンベルクの《黙示録》(11世紀初頭)はそのみごとな作例である。オットー美術ロマネスク美術
[ゴシック――大聖堂の時代]
 ゴシック時代は,キリスト教と封建制の枠組みのなかで,しだいに都市の興隆と商業の発達をみた時期である。…

※「バンベルク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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