バルトロ・カンリ山(読み)ばるとろかんりさん(英語表記)Baltoro Kangri

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バルトロ・カンリ山」の意味・わかりやすい解説

バルトロ・カンリ山
ばるとろかんりさん
Baltoro Kangri

パキスタン領カシミール東部、カラコルム山脈のほぼ中央部、バルトロ氷河東端にそびえる山群。キルギットの東方220キロメートルに位置する。西から東へ第一峰(7312メートル)、第二峰(7300メートル)、第三峰(7350メートル)、以下第四峰、第五峰(東峰)と続く。1892年、カラコルム探検中のマーティン・コンウェーは、バルトロ・カンリの山群にゴールデンスローン黄金宝冠)と名づけた。1934年、ディーレンフルトの国際隊が北側より攻撃し東峰(7250メートル)に初登頂した。ついで1963年(昭和38)、東京大学隊(加藤誠平隊長)が挑戦し、第三峰に初登頂、さらに1977年芝浦工大隊(秋山知也隊長)が、第一・第二峰に初登頂、第三峰に第二登頂を果たした。従来、第一峰が最高峰と考えられてきたが、第三峰のほうが高いことが判明している。

[金子史朗]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android