バトゥ(抜都)(読み)バトゥ(英語表記)Batu

百科事典マイペディア 「バトゥ(抜都)」の意味・わかりやすい解説

バトゥ(抜都)【バトゥ】

キプチャク・ハーン国の建国者。チンギス・ハーンの長子ジュチの次子。ヨーロッパ遠征の総司令官となり,1236年からロシアからポーランドハンガリーフランスまで侵入。1241年リーグニツの戦ではヨーロッパ連合軍粉砕オゴタイ・ハーンの死により1242年軍をかえし,ボルガ川下流域のサライにとどまってキプチャク・ハーン国を開いた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バトゥ(抜都)」の意味・わかりやすい解説

バトゥ(抜都)
バトゥ
Batu

[生]1207
[没]1255
キプチャク・ハン国の初代ハン (在位 1227~55) 。チンギス・ハンの長子ジョチ (朮赤)の第2子。 1236~42年のヨーロッパ遠征の総司令官としてロシアを経てポーランド,ドイツに侵入。ワールシュタットにヨーロッパ連合軍を撃破したのちハンガリーを攻略中に,オゴデイの死を聞いて撤退。ボルガ川河口サライに駐して,新たに獲得した領土を加えてキプチャク・ハンと称し,キプチャク・ハン国の基礎を築いた。

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