バイナリー兵器(読み)バイナリーヘイキ

デジタル大辞泉 「バイナリー兵器」の意味・読み・例文・類語

バイナリー‐へいき【バイナリー兵器】

化学兵器一種で、無害の状態二つ化学物質を投射時に混合して、猛毒物質を作り出すもの。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「バイナリー兵器」の意味・わかりやすい解説

バイナリー兵器【バイナリーへいき】

化学兵器の一種で,弾頭内に毒性化学物質(通常は神経剤など)の原料となる比較的無害な2種類の化学物質を仕切り板で隔てて別々に補填(ほてん)した兵器発射衝撃で仕切り板が破壊されて弾頭内でそれらの物質が化学反応を起こして,毒性化学物質を合成する。バイナリーbinary(2要素の)に対して,当初から毒性化学物質を補填する場合をユニタリーunitary(単要素の)といい,バイナリーの方が取扱上安全性が高いという利点がある。アメリカで1987年から生産が開始されたが,化学兵器禁止条約(1993年調印)によって全面的に廃棄されている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android