バイオ・レメディエーション(読み)バイオレメディエーション

百科事典マイペディア の解説

バイオ・レメディエーション

有害汚染物質を微生物により分解し,環境の修復を図る技術のことで,〈生物的環境浄化〉と訳される。自然の生態系が本来持っている自浄作用を強化する方法であるため,二次汚染の可能性が少ない,汚染現場での処理が可能,コスト抑制が可能などの特徴がある。アメリカでは環境保護局(EPA)を中心に研究が進められ,ガソリン,ディーゼル油などの石油製品や,トリクロロエチレンなどの塩素系化合物に汚染された土壌の浄化などに利用されている。最近日本でも,環境庁,通産省が中心となり,重金属や塩素系化合物などによる汚染土壌の修復を主なターゲットに,安全指針策定や研究開発などが進められている。→ハイテク公害公害バイオテクノロジー

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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