ハーシェル(Sir John Frederick William Herschel(1792―1871))(読み)はーしぇる(英語表記)Sir John Frederick William Herschel

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ハーシェル(Sir John Frederick William Herschel(1792―1871))
はーしぇる
Sir John Frederick William Herschel
(1792―1871)

イギリス天文学者。F・W・ハーシェルの息子。ロンドン西郊のスラウ生まれ。1809年ケンブリッジ大学法科に入学、1816年父の仕事の継承を決意してスラウ天文台で父の助手となった。父が製作した望遠鏡を用いて掃天観測を開始し、1824年に1万回以上の観測、再調査の成果として、二重星380個の視位置と視等級を報告した。1825、1826年にフランス、イギリス両天文学会から表彰された。1830年恒星光度計を用いて一等星が六等星の100倍の明るさであることを測定し、1831年ナイトに叙せられた。1833年一家とともにアフリカの喜望峰に移り、4年間南天の掃天観測に従事し、その結果は1847年に発表された。このほか、1833年『恒星目録』、1864年『星雲星団目録』を公刊するなど、父の偉業に匹敵する業績をあげた。

[島村福太郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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