ハーゲン(英語表記)Hagen

デジタル大辞泉 「ハーゲン」の意味・読み・例文・類語

ハーゲン(Hagen)

ドイツ西部、ノルトライン‐ウェストファーレン州の都市ドルトムントの南約20キロメートル、ルール川沿いに位置する。ルール地方の代表的な工業都市一つ。オストハウス美術館、野外博物館、ハーゲン市立劇場など、文化施設が多い。

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改訂新版 世界大百科事典 「ハーゲン」の意味・わかりやすい解説

ハーゲン
Hagen

ドイツ西部,ノルトライン・ウェストファーレン州ルール地帯東部の都市。人口19万8780(2004)。ルール,レネLenne,フォルメVolme,エネペEnnepe4河川の合流点に位置。森林水力資源に恵まれ鉄加工業が栄えたが,とくに17世紀後半ブランデンブルク大選帝侯により,ベルクから刃物鍛冶が誘致されて以来発展し,18世紀半ば都市法の獲得後は毛織物業も興隆した。第2次大戦後は鉄鋼業と並んで中小鉄加工業,機械製造,食品繊維等の諸工業が立地している。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハーゲン」の意味・わかりやすい解説

ハーゲン
はーげん
Hagen

ドイツ西部、ノルトライン・ウェストファーレン州の工業都市。人口20万3200(2000)。ドルトムント南方約20キロメートル、ライン板岩山地の北縁、ルール川中流左岸の支流合流点に位置し、谷に沿う南北東西の交通路の結節点にあたる。ルール工業地帯東南縁の都市で、重要な工業は鉄鋼軽金属蓄電池製紙、菓子などであり、マルク地方発電所もある。中世末までは小集落であったが、17世紀にプロイセン領となってその重商主義により鉄加工業が発達し、1746年に市となる。19世紀後半以来ルール工業地帯の発達とともに多数の工場がここに集まり、また交通の中心ともなった。第二次世界大戦で被害を受けたが、戦後復興の過程で、無秩序に発達した市街中心部の整備、文化・社会施設の充実、公園の新設などが進んだ。

[齋藤光格]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハーゲン」の意味・わかりやすい解説

ハーゲン
Hagen

ドイツ西部,ノルトラインウェストファーレン州の都市。ドルトムントの南,ルール川とその支流にのぞむ。地名は8世紀頃から歴史に現れ,1661年ゾーリンゲンから刃物,武器工業を取入れて以後工業都市として発達。 18世紀初頭からは繊維,染色工業も興り,1746年都市権を得た。現在,機械工業が中心で,鋳造食品加工,染色工業,ビール醸造なども行われている。人口 19万121(2010)。

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百科事典マイペディア 「ハーゲン」の意味・わかりやすい解説

ハーゲン

ドイツ西部,ノルトライン・ウェストファーレン州の工業都市。ルール工業地帯にあり,鉄鋼・機械・金属・電機・繊維工業が行われる。18万7400人(2011)。

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世界大百科事典(旧版)内のハーゲンの言及

【ジークフリート】より

… 《ニーベルンゲンの歌》では,ジークフリートはあるときニーベルンゲン族を倒して莫大な宝の所有者となり,宝番のアルプリヒからは〈隠れ蓑〉を奪ったこと,さらに彼がかつて竜を退治した際にその返り血を浴びて全身が角質となり,不死身となったことなどが語られる。実は彼の背中には一枚の木の葉のために血を浴びなかった所があり,そこが弱点となって後にブルグント王グンテルGuntherの重臣ハーゲンHagenに刺し殺されることになる。隠れ蓑はグンテルのブリュンヒルト求婚の際に役に立ち,ニーベルンゲン族の宝は争いのもととなる。…

【ニーベルンゲンの歌】より

… ネーデルラントの王子ジークフリートは,ブルグント王グンテルGuntherのブリュンヒルトBrynhild(ブリュンヒルデ,ブルンヒルデ)との結婚を〈隠れ蓑〉の力を用いて助け,代りにその妹クリームヒルトとの結婚を許される。この2人の妃たちが夫の地位の上下を言い争った際に,ブリュンヒルトはクリームヒルトから結婚のトリックを知らされ,その恥辱ゆえにジークフリート殺害を企て,グンテル王の重臣ハーゲンHagenがジークフリートを殺す。そしてジークフリートがかつてニーベルンゲン族から奪った宝はラインの底に沈められる。…

※「ハーゲン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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