ハンセン(Peter Andreas Hansen)(読み)はんせん(英語表記)Peter Andreas Hansen

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ハンセン(Peter Andreas Hansen)
はんせん
Peter Andreas Hansen
(1795―1874)

デンマーク天文学者。月運行表の作成者。少年のころは時計修理工であったが、1821年コペンハーゲンのアルトン天文台で計算助手をつとめ、天体力学を修めた。一般摂動論において独自の解析を行い、それを月や惑星の運動に適用した。1825年新設のゼーベルク天文台長に迎えられ、1857年には彼のために新天文台が建設された。月の運動理論に関する著書も著し、1857年には月運行表を作成した。この表はただちにイギリス航海暦に採用され、以後1923年にE・W・ブラウンの表が公刊されるまで通用した。ハンセンの研究は測地学光学確率論など広範囲で、ドイツ、フランスの科学アカデミー、イギリスの王立天文協会より賞を授与されている。

[島村福太郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android