ハロゲン化シアン(読み)ハロゲンかシアン(英語表記)cyanogen halide

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハロゲン化シアン」の意味・わかりやすい解説

ハロゲン化シアン
ハロゲンかシアン
cyanogen halide

塩化シアン CNCl ,臭化シアン CNBr ,ヨウ化シアン CNI などの総称。塩化シアンはシアン化水素水溶液に塩素を作用させてつくられる液体で,比重 1.186,沸点 13.8℃。水,アルコールに可溶蒸気は刺激臭が強く猛毒。毒ガス,化学合成原料として使われる。臭化シアンは針状晶または立方体結晶で,融点 52℃,沸点 61~62℃。刺激臭強く,猛毒。水,アルコールに易溶。不純な臭化シアンは分解しやすく,爆発性がある。ヨウ化シアンは白色針状物質で刺激臭が強く,辛みがある。融点 146~147℃で,水,アルコール,エーテルなどに可溶。猛毒で,防虫剤,昆虫標本用に使用される。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android