ハルリンドウ(春竜胆)(読み)ハルリンドウ(英語表記)Gentiana thunbergii

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハルリンドウ(春竜胆)」の意味・わかりやすい解説

ハルリンドウ(春竜胆)
ハルリンドウ
Gentiana thunbergii

リンドウ科越年草で,東アジアの温帯に広く分布する。日本各地の日当りのよい湿地に生える。サワギキョウと呼ぶところもあるが,同名の別植物がある。茎の高さ約 10cm,根出葉は長さ 3cmほどでロゼット状となる。5月頃に,青紫色の花を茎頂に単生する。萼は深裂し,長さ約 10mmで先端はとがる。花冠は長さ 2cmほどの漏斗状鐘形で先は浅く5つに分れ,日中だけ開花する。本種の高山型の変種タテヤマリンドウ G. thunbergii var. minorは全体に小型で茎の数が少く,花も淡色である。本州中部以北の高山の湿原に生じる。

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