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ハリカルナッソス
はりかるなっそす
Halikarnassos
小アジアのカリア(現在のトルコ南西部)沿岸の古代都市。紀元前900年ごろドーリス人が建設したギリシア都市ではあるが、土着のカリア人の要素が強かった。歴史家へロドトスの出生地である。前5世紀なかばにペルシアに臣従する政権が倒れ、デロス同盟に加わり、アテネ海軍の要港となった。前362年ごろカリアの太守マウソロスの都となり、古代の七不思議の一つ「マウソロス陵墓」が建てられたが、遺跡はほとんど残っていない。
[篠崎三男]
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デジタル大辞泉
「ハリカルナッソス」の意味・読み・例文・類語
ハリカルナッソス(Halikarnassos/Ἁλικαρνασσός)
小アジアにあった古代都市。現在のトルコ南西部の港町ボドルムに位置する。紀元前11世紀に古代ギリシャ人が築いた植民都市に起源し、前4世紀にカリア国の首都が置かれ、マウソロス王とその妻の墓所としてマウソロス霊廟が建造された。現在は、当時の劇場の遺跡などが残る。歴史家ヘロドトスの生地。
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世界大百科事典 第2版
「ハリカルナッソス」の意味・わかりやすい解説
ハリカルナッソス【Halikarnassos】
小アジア,カリア地方の古代ギリシア植民市。現在名ボドルムBodrum(トルコ領)。ヘロドトスの生地。前900年ころトロイゼンによって建設されたらしい。前6世紀にリュディアのクロイソス王の,その後ペルシアの侵略を受けた。前468年にデロス同盟に参加するが,前5世紀末再びペルシアの支配下に入った。カリアのマウソロスは前370年ころここを首都とし,大城壁,港湾施設,霊廟(マウソレウム)などを建設したため,壮大な景観を誇る都市となった。
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