ハプト藻類(読み)ハプトソウルイ(英語表記)Haptophyceae

デジタル大辞泉 「ハプト藻類」の意味・読み・例文・類語

ハプト‐そうるい〔‐サウルイ〕【ハプト藻類】

ハプト植物

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ハプト藻類」の意味・わかりやすい解説

ハプト藻類 (ハプトそうるい)
Haptophyceae

クリステンセンT.Christensenが1962年に黄金色藻綱(ヒカリモ綱)から分離して創設した植物分類系の1綱。遊走細胞が等長の2本のむち型構造の鞭毛を前端にもつこと,さらにそれらの鞭毛の間にハプトネマhaptonema(ハプト鞭毛)と呼ぶ鞭毛様の付属物を1本もつことで特徴づけられる。プリムネシウム綱Prymnesiophyceaeともいう。ハプトネマは4~7本程度の微小管小胞体で構成され,基物に付着するための細胞器官と考えられる。発達したハプトネマは体の長さの数倍以上にもなる。この藻類の仲間の多くは,体表に円石(コッコリス)と呼ぶ炭酸石灰鱗片をつけるので,円石藻類とも呼ばれる。海産の種類が多く,有機物生産者として,海洋の生態系において重要な位置を占めるプランクトン性藻類である。IsochrysisHymenomonasCoccolithusなどが含まれる。
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