日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ハドソン(Henry Hudson)
はどそん
Henry Hudson
(1550ころ―1611)
イギリスの探検航海者。1607年からロシア会社のために北西航路、北東航路の開拓に努め、09年オランダ東インド会社の依頼でふたたび新航路開拓を試み、ノバヤ・ゼムリャ島に達したのち、西進してアメリカ大陸に至り、ハドソン川をオルバニーまで遡行(そこう)して、オランダのニュー・アムステルダム植民地の基礎を築いた。さらに翌年イギリス商人たちの援助のもとに北西航路探索の航海に出発し、カナダ北部を探検してハドソン湾(この名称は彼の名にちなんだもの)一帯を調べ、イギリスの北カナダ支配の基礎をつくったが、まもなく乗組員の反感を招き、息子ジョンおよび同志7名とともにボートに移乗させられ、そのまま行方不明になった。
[松村 赳]