ハッピーマンデー制度(読み)はっぴーまんでーせいど

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハッピーマンデー制度」の意味・わかりやすい解説

ハッピーマンデー制度
はっぴーまんでーせいど

祝日と週休2日制をつなげ、3連休以上の期間を増やすため、国民の祝日の一部を従来日付から特定月曜日に移動させる制度。連休の日数を増やすことで観光業や運輸業などを活性化する目的で設けられた。「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」(平成10年法律第141号)によって、2000年(平成12)より、1月15日であった成人の日が1月第2月曜日へ、10月10日であった体育の日(現在のスポーツの日)が10月第2月曜日へ移動した。さらに、「国民の祝日に関する法律及び老人福祉法の一部を改正する法律」(平成13年法律第59号)により、2003年から、7月20日の海の日が7月第3月曜日へ、9月15日の敬老の日が9月第3月曜日へ移動し、ハッピーマンデー制度の該当日が増加した。敬老の日が9月第3週の月曜日に移動したことにより、同週の水曜日秋分の日になる場合、間に挟まれた火曜日は国民の休日となるため(国民の祝日に関する法律第3条3)、土曜日曜を含めると秋に5日間の大型連休ができることもある。このような秋の大型連休をシルバーウィークとよぶが、1回目は2009年、2回目は2015年で、変更がなければ2032年も該当する。

 観光関連産業を成長産業として位置づける日本経済団体連合会や経済同友会では、3連休の増加を奨励しながらも、ハッピーマンデー制度の連休に対し、今後制度化が検討されている休暇分散化による長期連休との効果を比較しながら、全国展開している製造業や運輸業、官公庁などへの影響、学校や保育所などといった生活面での対応などを考慮した議論がさらに必要であるとしている。一方で、ハッピーマンデー制度に対しては、本来の祝日が定められた意味を失わせるとし、制度廃止を訴える動きも根強く存在する。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android